
初めて資産運用をする方にとって、つみたてNISAとiDeCoはどっちがいいのか迷いやすいってよく聞ききます。どちらを選ぶべきでしょうか?



結論としては、利用者さまの目的や価値観に応じて選んでいただくのが1番になります!



例えば、臨機応変に運用したいのであれば、「つみたてNISA」がおすすめですが、確実な老後資金を蓄えたいのであれば、「iDeCo」がおすすめです。



それぞれの使い分けのポイントについて、以下にまとめました。
いつでも売却できるつみたてNISA
つみたてNISAについて
『つみたてNISAの特徴』
①自分の好きなタイミングで売却できる
②積立金額も状況に合わせて自由に変更できる
③口座管理手数料がない
つみたてNISAの1番の魅力は、いつでも資産を売却できる点で、必要な時すぐに現金化することができます。20年間という非課税期間は無視して、利益が出ている時に自分の好きなタイミングで売却したい方に向いています。
積立とはいいますが、あくまでも“投資”ですので、100%利益が出るとは限りません。他の投資と比べるとローリスクではありますが、いつでも売却できて現金を作れるのは非常に安心感があります。
積立金額も状況に合わせて自由に変更できるため、お子さまの進学や転職等にも対応できます。自己資金の少ない内や、住宅ローン、教育費等の家計の変動がある方はつみたてNISAの方が安心して利用しやすいでしょう。
また、iDeCoのような口座管理手数料がないので、途中で積立しなくてもとくにペナルティ等はありません。より気軽に手軽に投資を始められる制度といえるでしょう。
コツコツ老後資金を貯めるiDeCo
iDeCoについて
『iDeCoの特徴』
①60歳になるまで引き出すことができない
②掛け金が全額所得控除の対象
③口座管理手数料がある
投資の目的が老後資金を貯めることであれば、iDeCoがおすすめです。何故ならiDeCoは、60歳になるまで引き出すことができない制度だからです。
これは、いつでも現金化できるつみたてNISAと比べてデメリットになりますが、確実に老後資金を積み立てられるメリットとも言い変えられます。
また、掛け金が全額所得控除の対象になるため、税金対策としてはつみたてNISA以上に優遇されています。
ただし、iDeCoは口座管理手数料があり、原則として解約はできない仕組みです。手続きをすることで掛け金の拠出の休止が可能ですが、60歳まで引き出せないというルール自体は変わりません。
その間も口座管理手数料が発生するので、長期的に運用する見通しが立っている人でないとデメリットがやや大きいと言えます。
ライフスタイルの変化にも対応できる掛け金の設定をするのはもちろんのこと、何かあった時に引き出せるお金というのも別に確保しておくことが大切です。
つみたてNISAとiDeCoの併用について
つみたてNISAとiDeCoは、併用して利用することもできます。
iDeCoの掛け金は加入している年金や働き方によって、上限が設けられています。例えば、企業年金、企業型確定拠出年金のない会社員の場合は、年間で27.6万円、月にすると23,000円です。
さらにもう少し積み立てたいという場合は、iDeCoに加えてつみたてNISAを併用することで、最大年間40万円の非課税枠を利用することができます。
もちろん、全て上限額まで使い切る必要はないので、いつでも引き出せるつみたてNISAに2万円、老後資金を兼ねてiDeCoに1万円、月に3万円を積み立てようといった計画を立てることもできます。
それぞれのライフスタイルに合わせて使い分けることをおすすめします。
つみたてNISA・iDeCoのシミュレーション
積立投資をするにあたって、具体的にどのくらい税制優遇効果があるのかは誰しも気になるところだと思います。早速、シミュレーションしていきましょう。
今回は、月20,000円を20年間積み立てるとして、シミュレーションしてみました。
◆月20,000円×20年間のシミュレーション
・想定利回り:年1%
・元本:480万円
・運用益:51.1万円
・資産合計;約531.1万円
・税制優遇:約10.4万円
ローリスクでの運用シミュレーションですが、それでも、20年間で50万円以上の利益を出すことができます。通常の運用の場合、ここに20.315%の税金がかかりますが、つみたてNISAやiDeCoの場合は非課税となるので、約10.4万円分がお得になります。
iDeCoの場合は、掛け金が全額所得控除となりますので、所得税や住民税にも関わってきます。同じく、月20,000円、20年とするとどのくらい優遇されるものなのでしょうか。
今回は、年収500万円の会社員で、独身の一人暮らしと想定してシミュレーションしていきます。
iDeCoのシミュレーション
拠出時の税制優遇は、1年間で約4.8万円、20年間にすると約96万円、100万円近くもお得になることが分かります。
先程のシミュレーションの通り、運用のメリットは約10.4万円となりますので、iDeCoはそこに約96万円が乗り、約106.4万円もお得になります。
つみたてNISAは拠出時の優遇がないのがデメリットです。
しかし、つみたてNISAが劣るかというとそうではなく、iDeCoには口座管理手数料がかかる、途中解約や途中引き出しができないというデメリットがあるので、なかなか両者を比較するのは難しいです。
「税制優遇効果が大きいから」という目先のメリットで判断するのはリスキーですので、ライフスタイルや自己資金等を含め、総合的に判断することをおすすめします。
まとめ



つみたてNISAとiDeCoは、積立に特化した制度です。コツコツと長期的に資産を蓄えたい方にはピッタリの制度で、近年、利用者が増えています。
どちらも注目されているのは運用時の税制優遇であり、利益が非課税であることも魅力の1つです。



また、とくにつみたてNISAに関しては、2024年より非課税期間が無期限となり、1,800万円まで税金がかからずに保有することができます。今までのルールよりもさらに私たちに優しい制度となりますので、見逃せません。
つみたてNISA、一般NISA、iDeCo、どれも同じ少額投資非課税制度ですが、特徴やルールが大きく異なりますので、利用の際はご自身の目的に合わせて熟考することをおすすめします。



老後資金を蓄えたいのであれば、税制優遇効果が高く、60歳になるまで引き出せないiDeCoがおすすめですが、それ以外の目的の場合は、つみたてNISAがおすすめです。積立投資ではあるものの、途中で現金化することも可能であるなど、自由度が高いので初めて投資を始める方にも向いています。



資金に余裕のある方は、つみたてNISAとiDeCoの併用もおすすめで、実際に併用しながら運用をしている方もたくさんいらっしゃいます。どちらにもメリット・デメリットがあるので、双方の特徴を踏まえながら、良いとこ取りできるような使い分けができるのが望ましいです。



将来に向けたお金の準備に関しては、年々シビアに考えざるを得ない状況が続いています。今回ご紹介したつみたてNISAやiDeCoはお得に運用ができる他、ローリスクで資産を形成することができます。これから老後に向けて、投資を始めようという方は、まず、こちらの2つを検討するのが良いのではないでしょうか。
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